税関の申告について

税関検査
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税関での注意
 EU加盟国では、現在では職業用具として使用する持ち運び可能な楽器を一時輸入する旅行者は、税関において申告する物が無い場合に利用する緑のゲートを通過できることとなります。
ただし、EU域内在住者が楽器等を一時的に域外に持ち出して再びEU域内に持ち込む場合、EU域外へ出国する際にあらかじめ輸出申告等が必要となる場合がありますので、再入国の際に利用する空港を所管する税 関にお問い合わせしましょう。
 
ブランド品や楽器、撮影機材など高価な物品
 ブランド品などの高価な物品は税関申告する必要があります。商談や修理などでブランド品を携行される方は所定の手続きをとるようにしてください。これを怠ると没収や多額の関税が課されることになります。
 ブランド品だけでなく、プロ用撮影機材(カメラ、テレビカメラ)や楽器なども通常申告対象となっていますので、予め税関申告手続きについて確認しましょう。また、これらの物品については「ATAカルネ」と呼ばれる書類によって通関手続きを行う方法がありますので、詳細につき下記サイトを確認してください。
  日本商事仲裁協会
  日本税関
  ジェトロ
 
現金
 麻薬犯罪などに絡むマネーロンダリングを防ぐため、各国の税関では出入国時に携行できる現金額を定めています。外貨も含めた現金の総額が、米国では1万米ドル、EU諸国では1万ユーロ以上の場合、出入国時に税関で申告する必要があります。また、国によってはトラベラーズチェックや有価証券を合算したり、自国通貨の持ち出しを厳しく制限していることもあります。
 商談や買い付け資金として、多額の現金を携行して出張される方がおられますが、没収されると商談はおろか、経営危機に発展する可能性があります。現金には関税はかかりませんので、必ず申告するようにしましょう。
 日本にも同様の規則があり、円や外貨の現金、トラベラーズチェックなどの有価証券も含めた金額が100万円相当以上の金額の場合には税関申告の義務があります。詳細は日本税関のサイトを参照。
  日本税関
 
タバコ
 東南アジアでは、数量にかかわらずタバコの持ち込みには税関申告を義務づけている国や、免税規定量以上のタバコを持ち込もうとした旅行者に対し、多額の罰金を課す国がいくつかあります。この場合、税関の検査で指摘された後でタバコを放棄しようとしても罰金は減額・免除されませんので注意してください。タバコの持参や贈答を考えておられる方は事前に確認しましょう。
 
パソコン、カメラ、ビデオカメラ、その他
 出張者のパソコンや、観光客のカメラ、ビデオカメラが税関申告や関税の対象になる国があります。また、ヌード写真が掲載されている週刊誌、酒類、食品類(菓子や野菜含む)の持ち込みに厳しい国があり、発覚した場合には全て没収(または廃棄)となることがあります。海外に出かける際には、渡航先の国の税関手続きに注意を払うようにしましょう。
 
ワシントン条約やその他の法令による規制
 ワシントン条約などで保護されている珍しい動植物を、外国で採取して密かに持ち帰ろうとする方がおられますが、発覚すれば逮捕拘束を免れません。この種の規制による処罰を軽く考えることは禁物です。
 また、ロシアや旧東欧諸国の中には、芸術品や骨董品類の持ち出しに厳しい国があり、輸出許可の取得や、税関申告を怠った場合には逮捕または出国を差し止められることがあります。渡航先の国にそのような規制がある場合には、十分な余裕をもって事前許可をとりつけるようにしましょう。