ラッサ熱 Lassa fever

動物から

重要度:高

頻度:低

ラッサ熱はラッサウイルスがうつることによってかかる病気で、人から人へうつります。

どうやってうつる

病気を発症した患者の血液、唾液や排泄物に直接触れたときに、皮膚からウイルスが体に入ります。自然界ではヤワゲネズミ(マストミス)というネズミの一種の体内にウイルスが存在し、このネズミを触ったり、糞や尿によって汚染された食品の摂取、食器の使用、塵や埃を吸いこむことによってうつります。

症状

1~3週間の症状のない期間があった後、徐々に発熱し、体のいろいろなところが痛くなったり、咳、嘔吐、下痢、顔のむくみ、粘膜からの出血がおこります。耳が聞こえにくくなったり、手足が震えたりします。いろいろな症状が現れるため、症状だけでラッサ熱であることを見分けるのは困難です。ひどい場合には死亡することがあります。

治療

抗ウイルス剤による早期の治療が行われます。それに加えて症状を軽くするための集中治療が行われます。

予防

ワクチンはありません。ヤワゲネズミが生息している西アフリカでは、ネズミに噛まれないように、ネズミの糞尿による汚染の可能性がある所を触らないようにしましょう。患者から空気感染することはないと言われています。

危険のある地域

ヤワゲネズミが生息している西アフリカ地域が危険です。

さらに詳しい情報

国立感染症研究所感染症情報センター ラッサ熱
アメリカ疾病管理予防センター(CDC):Yellow Book ウイルス性出血熱(英文)