バングラデシュ危険情報
●チッタゴン丘陵地帯
:「渡航の是非を検討してください。」(継続)
●チッタゴン丘陵地帯を除く全ての地域
:「十分注意してください。」(継続)

☆詳細については、下記の内容をよくお読みください。
1.概況
(1)総選挙をめぐる情勢
2008年12月、バングラデシュ政府は、2007年1月に発令された非常事
態宣言を解除した上で総選挙を実施しました。
同総選挙は自由公正かつ平穏裡に実施され、この選挙結果を受け、
2009年1月、ハシナ・アワミ連盟総裁が新首相に指名され、ハシナ新政
権が誕生しました。
現在、バングラデシュ国内の治安情勢は落ち着いていますが、引き続
き政治動向に関連し、治安情勢が変化する可能性があるため注意が必要
です。
(2)テロ・誘拐
過去には政治集会や政府施設に対する爆弾事件が起きており、負傷者
も出ています。今後も政治的背景を有する爆弾テロ事件等が発生する可
能性は低くないと思われます。これまで発生した爆弾事件では、駅、モ
スク、裁判所、映画館、民衆演芸場などのいわゆる「ソフトターゲッ
ト」が狙われ、一般市民も被害に遭っています。また、チッタゴン丘陵
地帯は、過去に外国人誘拐事件が発生しているほか、民族対立が継続す
る等政治的に不安定な地域です。また、2009年10月には、アワミ連盟議
員を狙った政治目的とみられる爆弾事件が発生しています。
(3)一般犯罪
一般犯罪が多発しています。政府は2004年に陸軍、海軍、警察、国境
警備隊の精鋭からなる緊急行動部隊(RAB:Rapid Action Battalion)を
組織する等様々な対策を講じ、一定の成果は上げたものの、いまだ十分
とは言えません。特にダッカ市内では、銃器を使用したギャングによる
強盗・殺人事件が毎月多数発生しています。
2.地域情勢
(1)チッタゴン丘陵地帯(カグラチョリ県、ランガマティ県、バンドルボ
ン県)
:「渡航の是非を検討してください。」(継続)
(イ)南東部のインド及びミャンマーと国境を接するチッタゴン丘陵地帯
には、13の仏教系モンゴロイド少数民族が多数居住しています。バン
グラデシュ独立後、同地帯では自治権要求運動の盛り上がりや新たに
入植してきたイスラム系ベンガル住民との対立を背景に少数民族で構
成する反政府組織が結成され、多くの死傷者を出す抗争が度々発生し
てきました。
(ロ)1997年12月「チッタゴン丘陵地帯平和協定」が締結され、抗争はよ
うやく沈静化し、2001年に欧州人技術者3人が武装集団に誘拐されて
以降、同地帯において外国人が巻き込まれた事案は発生していません。
しかし、イスラム系ベンガル住民と仏教系モンゴロイド少数民族との
対立は今も完全には解消されておらず、2008年4月の入植者による先
住民住居放火事件、少数民族間の内部対立による抗争事件、2007年6
月のデンマーク援助庁バングラデシュ人職員誘拐事件(7月解放)等
も報告されています。
(ハ)2009年7月、現アワミ連盟政府は、1997年の「チッタゴン丘陵地帯
平和協定」に基づき、同地帯に駐屯していた陸軍部隊の一部を撤収さ
せましたが、先住者と移住者との土地問題等長年の懸案が平和裡に解
決されるか、また、陸軍部隊撤収後の治安情勢がどうなるかなど不透
明な情勢です。
(ニ)つきましては、同地帯への渡航を予定されている方は、上記事情を
念頭に、引き続き最新の情勢に十分注意を払い、渡航の是非を含め自
らの安全につき真剣に検討を行うとともに十分な安全対策を講じるよ
うお勧めします。なお、同地帯への入域に際しては、日程に十分な時
間的余裕をもって事前に各県事務所(Deputy Commissioner’s Office)
に入域者氏名、日程、入域エリア等を通報することになっています。
(2)チッタゴン丘陵地帯を除く全ての地域(首都ダッカを含む)
:「十分注意してください。」(継続)
(イ)これまで懸案となっていた総選挙が2008年末に平穏裡に実施され、
現在、この地域における治安情勢は落ち着いていますが、今後とも与
野党の対立が予想され、治安情勢の変化等に注意する必要があります。
(ロ)爆弾テロについては、2005年8月に発生した全国的な同時多発爆弾
事件の主犯格とされたイスラム過激派組織ジャマトゥル・ムジャヒデ
ィン・バングラデシュ(JMB)の首領を含む主要幹部は、2006年初め
に逮捕され、組織は弱体化しました。しかし、その後も、拠点等から
相次いで武器・爆発物等が押収されるなど、活動が完全に沈静化して
いないことが伺える報道が度々なされています。なお、2007年には小
規模な爆弾テロが数回発生しましたが、2008年及び2009年上半期には
大きな爆弾テロ事件の発生はありませんでした。しかし、2009年10月、
ハシナ首相の親戚であるアワミ連盟の国会議員を狙ったとみられる爆
弾による暗殺未遂事件が発生し、十数人が負傷(同議員は軽傷)しま
した。この事件の背後関係、犯人については現在捜査中ですが、政治
的な背景による犯行との報道が多く見受けられます。
(ハ)つきましては、同地域への渡航を予定されている方は、治安情勢の
変化に注意するとともに、自らの安全につき十分な安全対策を講じて
ください。既に滞在している方は、不測の事態に備えて最新情報の入
手に努め、事件が発生している地域への不要不急の外出を避けてくだ
さい。やむを得ず外出する際は、公共交通機関の利用を控え、群衆が
集結しそうな場所に近づかないようにする等、危険を回避するととも
に周囲に注意しつつ慎重な行動をとってください。
3.滞在に当たっての注意
(1)滞在中は以下の情報及び注意事項に留意の上、危険を避けるようにし
てください。また、外務省、在バングラデシュ日本国大使館、現地関係
機関等より最新の情報を入手するよう努めてください。万一、事件・事
故に巻き込まれた場合には在バングラデシュ日本国大使館に連絡してく
ださい。なお、渡航に際しての注意事項の詳細については《安全対策基
礎データ》を御参照ください。
(2)渡航者全般向けの注意
(イ)群衆が集まっている場所の他、特に大学周辺、政党事務所周辺、金
曜日のモスク周辺等を避けて行動すると共に、交通渋滞となっている
場所や渋滞になりそうな場所は迂回する等、自己防衛手段を念頭に慎
重な行動をとってください。
(ロ)ハルタル(ゼネスト)に対する注意
ハルタルは、主に野党が政府に対する抗議活動として実施するもの
で、ハルタル期間中は、商店等が営業を停止するほか、道路封鎖や抗
議団体によるデモ等も行われるため、交通にも大きな支障が出ます。
また、デモ隊と治安部隊との衝突に至った場合は、投石や車両の破壊
などに発展することがあります。多くの場合、ハルタルは事前に予告
されますので、外出を控えるなどして回避することが可能ですが、突
発的に起こることもあります。万一、ハルタルに巻き込まれた場合に
は、直ちにその場から離れるなど、身の安全を第一に考え行動してく
ださい。
(ハ)デモ等による道路封鎖に対する注意
閉鎖された工場の労働者が未払いの賃金の支払いを要求してデモを
起こし、道路を封鎖することがあります。このような場合は封鎖解除
までに半日以上を要することがありますので、不自然な渋滞に遭遇し
た場合は迂回する等の措置を講じてください。
(ニ)犯罪への注意
深夜や早朝に空港と市内を移動中に強盗被害に遭うケース、リキシ
ャ(自転車を利用した人力車)、オートリキシャ(小型のオート三
輪)、タクシー等で市内を移動中、強盗やひったくりの被害に遭うケ
ース、長距離バスで移動中に集団強盗に遭うケース等が報告されてい
ます。また、空港で親しげに声を掛けてきた人物を知人の代理と間違
えついていったら恐喝された、あるいは同様に空港で声を掛けてきた
人物に半ば強引に荷物等を運ばれてしまい有無を言わせず金銭を要求
された等の事例や、睡眠薬を使用した昏睡強盗による被害も発生して
います。つきましては、以下のような対策を講じてください。
(a)夜間及び早朝の外出は極力控える。また、やむを得ず夜間に外出
する場合にはオートリキシャ及びリキシャ等を使用しない。
(b)リキシャ乗車中は、バッグをひったくり犯に引っ張られた際に転
倒することを防ぐため、ショルダーバッグをたすき掛けにしない。
バッグはシートと腰の間などの、ひったくり犯から手が届きにくい
位置に置く。
(c)リキシャ、オートリキシャ等は、可能な限り複数人で利用する。
(d)英語を流暢に話す又はカタコトの日本語で近づいてくる「リキシャ
引き」には慎重に対応する。(強盗グループの一味である可能性が
ある。)
(e)強盗に遭遇した際は、犯人が刃物等の武器を所持している可能性
が高いことから、抵抗したり大声で叫んだりせず、冷静に相手の指
示に従うようにする。
(f)女性は脚を出す等の露出度の高い服装を避ける。
(g)不測の事態に巻き込まれないよう、政治集会、不審車両、宗教関
連施設、バスターミナル、市場、映画館など人の多く集まる場所に
は近寄らない。
(h)空港で親しげに声を掛けてくる人物にはついていかない。また、
荷物を運ばせない。
(i)旅先で出会った親切なバングラデシュ人の家に招待された際は十
分に警戒する。また、安易に査証(ビザ)発給のための保証人にな
らない。
(ホ)交通機関利用上の注意
(a)河川を渡るフェリーや観光船以外にランチ(Launch)と呼ばれる
長距離客船が広く利用されていますが、2005年以降すでに3隻が転
覆し、数百人の乗客が死亡又は行方不明になっています。定員をは
るかに上回る乗客を乗せて運航されるランチの利用は控えるようお
勧めします。
(b)国内を走る長・短距離バスの中には、日本の安全基準では考えら
れないような整備不良の車両や定員をはるかに超過して運行をして
いるものが散見されます。また、一般車両を含めスピード超過や交
通法規を守らない運転手が多いため、十分な注意が必要です。
(ヘ)雨季と洪水
通常6月から10月にかけての雨季には、しばしば洪水が発生し、各
種伝染病が流行することもあります。2007年11月には大型サイクロン
がバングラデシュ南部に上陸し、死者・行方不明者あわせて4,000人
以上という大きな被害をもたらしました。この季節にバングラデシュ
に渡航する場合は十分に気を付けてください。
(ト)鳥インフルエンザ
2008年5月、保健省は、米国疾病予防管理センター(CDC)による検
査の結果、鳥インフルエンザ(H5N1)の鳥からヒトへの感染が国内で
初めて確認された旨発表しました。感染者はダッカ市近郊のコラムプ
ール地区に居住する幼児ですが、その後全快した模様です。バングラ
デシュ滞在中は、テレビ等の報道から情報を収集するとともに、鶏を
始めとする鳥類に直接手を触れないようにし、また、鶏肉及び卵を食
する場合には十分に加熱する必要がありますので、注意してください。
(チ)医療事情
都市部を含むバングラデシュ全土において、デング熱が流行するこ
とがあります。また、チッタゴン丘陵地帯等マラリアの流行地域もあ
ります。蚊取り線香や、蚊帳、殺虫剤、虫除けスプレーを使用する等
防蚊対策には十分注意してください。また、腸チフスも多発していま
すので、飲料水、氷、生野菜等の食べ物には細心の注意を払ってくだ
さい。なお、日本に帰国後、原因不明の高熱が続いた場合には、バン
グラデシュに滞在していたことを病院に告げ、専門医に診断してもら
ってください。
(リ)短期渡航者がバングラデシュに滞在中、緊急事態が発生した場合又
は発生しそうな場合には、安否確認、緊急時の連絡などに必要ですの
で、在バングラデシュ日本国大使館に所在場所を連絡してください。
(ヌ)海外旅行保険への加入
バングラデシュ滞在中に、事件・事故に巻き込まれたり、病気にな
るなどして病院を利用する方が増えています。首都ダッカではある程
度の治療は可能ですが、手術や更に設備が整った施設への搬送が必要
となった場合には、医療施設の整った近隣国への緊急移送、あるいは
日本への帰国が必要となります。保険に加入していない場合は、高額
の費用を自己負担しなくてはならないため、結果としてバングラデシ
ュ国内での治療を選択せざるを得ない状況に追い込まれることもしば
しばあります。バングラデシュに渡航する場合は、緊急移送サービス
を含む海外旅行保険への加入をお勧めします。
(3)長期滞在者向けの注意
(イ)現地に3か月以上滞在される方は、緊急時の連絡などに必要ですの
で、到着後遅滞なく在バングラデシュ日本国大使館に「在留届」を提
出してください。また、住所その他の届出事項に変更が生じたとき又
はバングラデシュを去る(一時的な旅行を除く)ときは、その旨を必
ず届け出てください。なお、在留届は、在留届電子届出システム
(ORRネット、 http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ )による届出をお
勧めします。また、郵送、FAXによっても行うことができますので、
在バングラデシュ日本国大使館まで送付してください。
(ロ)在バングラデシュ日本国大使館では、ハルタル(ゼネスト)情報や
各種情報をEメールで随時提供しています。受信を御希望の方は、大
使館領事部( consular@embjp.accesstel.net )まで御連絡ください。
(ハ)不測の事態に備え、食料、飲料水等を備蓄しておくとともに、パス
ポート、貴重品、衣類等をいつでも持ち出せるように準備しておくよ
うお勧めします。また、退避手段についても常時確認しておいてくだ
さい。
(問い合わせ先)
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐に関する問い合わせを除く)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5140
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐に関する問い合わせ)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3100
○外務省領事サービスセンター(海外安全担当)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902
○外務省 海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp/
http://www.anzen.mofa.go.jp/i/ (携帯版)
○在バングラデシュ日本国大使館
住所:Plot No.5 & 7, Dutabash Road, Baridhara, Dhaka, Bangladesh
電話: (880-2) 8810087
ホームページ: http://www.bd.emb-japan.go.jp/
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